食べ物に関係する国家資格
食べ物に関係する国家資格を紹介していきます。食べ物に関する国家資格は、比較的合格率の高い、難易度が低めのものが多くなっています。管理栄養士や衛生管理者、技能士など、食に係わる仕事がなくなることはありませんから、意外とねらい目の国家資格です。かっこ内は、その国家資格の根拠となる法律です。
●管理栄養士(栄養士法)
管理栄養士の仕事は、給食や大きな病院のメニューを作ったりする事が多くなっています。栄養指導が、管理栄養士の最も大きな仕事になり、栄養士でなければ国家試験の受験資格がありません。管理栄養士国家試験の合格率は、30%前後です。栄養士は国家試験がなく、栄養士養成施設を卒業すれば、免許を取ることができます。
●食鳥処理衛生管理者(食鳥処理の事業の規制及び食鳥検査に関する法律)
食鳥処理場で、一定数の設置が義務付けられている資格です。獣医師、食鳥処理衛生管理者の養成施設、実務経験のあるで食鳥処理衛生管理者資格取得講習会を受けた人です。資格試験はなく、実務経験のある人は1か月間くらいの講習の後に資格を取ることができます。
●食品衛生管理者(食品衛生法)
食品衛生管理者は、練乳やハムなどを製造する工場に設置義務があります。食品衛生管理者になれる人は、医師、歯科医師、薬剤師、獣医師、食品衛生管理者の養成施設で講習を受けた人、そして実務経験がある人です。資格試験はなく、実務経験者は1か月間の講習の後に資格を取ることができます。
●船舶料理士(労働安全衛生法)
この資格を持つ人は、近海区域か遠洋区域を航行区域とする1000t以上の船舶、第3種従業制限(トロール漁業や捕鯨業など)の1000t以上の漁船で、調理を行うことが可能です。船舶料理士試験の合格率は70%前後で、国家資格のなかでは比較的取得しやすい部類に入ります。また、調理師、栄養士有資格者などは認定でこの資格を取得することができます。
●飼料製造管理者(飼料の安全性の確保及び品質の改善に関する法律
飼料製造管理者は、抗菌性飼料添加物を含む飼料を製造する現場で、事業所ごとに置かなければいけないことになっています。国家試験はなく、獣医師又は薬剤師、または薬学、獣医学、畜産学、水産学又は農芸化学の課程を修めて卒業した人、実務経験があり講習会の課程を修了している人が、この資格を取得できます。
●技能士(職業能力開発促進法)
技術を証明するための検定制度ですから、いずれも実務経験が必要で、試験も実技によって行われます。食べ物に関する技能検定には、次のようなものがあります。
- 水産練り製品製造技能士
- みそ製造技能士
- ハム・ソーセージ・ベーコン製造技能士
- 製麺技能士
- 酒造技能士
- パン製造技能士
- 菓子製造技能士
- レストランサービス技能士
- 調理技能士