そもそも国家資格って?

日本の国家資格について

 国家資格は大まかに分けて3種類あります。国家試験を受けて合格しなければ就くことができない職業、これは間違いなく国家資格です。こうした資格を、業務独占資格といい、国家資格の最も一般的なイメージでしょう。業務独占資格は、医師や弁護士などが誰でも思い浮かぶ国家資格となります。有資格者は、その業を行う資格を得る事になります。もっとも難易度が高い国家資格が、この業務独占資格になります。
 また、国家資格を取らなければ、その職業を名乗ってはいけない仕事も、その多くが国家資格です。その資格を持たなければ名乗ることが許されない資格のことを名称独占資格といいます。業務独占資格はそもそも名称独占資格でもありますが、名称独占資格が業務独占資格とは限りません。例えば介護福祉士は、入浴、食事、排泄などの世話を行う仕事ですが、こうした介助を行ってお金を貰う仕事は、介護福祉士でなくても可能です。介護福祉士ではない家政婦さんに、食事の介助をしてもらっても構わないのです。資格がなくても業務そのものは行えますが、法的根拠による一定水準の実力や知識を有している事の証明となるものです。これが有資格者のみが、○○士と名乗ることができる名称独占資格です。
 そして、その業を行う場合に、必ず有資格者を置かなければいけない、設置義務資格があります。必置資格とも呼ばれています。これは主に安全管理や、顧客など利用者のために設置されるもので、資格を取ってから就職するよりも、仕事先でのキャリアアップに重要視されます。
 一口に国家資格といっても、その内容はさまざまです。これから、ジャンルごとに分けて国家資格を紹介していきます。